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読解力不足とエッセーを克服し英検2級準1級ダブル合格

私達はベルギーのブラッセルに住んでいます。 子供は幼稚園、小学校とフラマン語(ベルギー語)、フランス語、英語に触れ、小学校3年生から全日制日本人学校へ通い、日本語メインになり英語、フランス語も学習する、という環境におります。当初3年未満の予定だった駐在期間が伸びてしまい、全日制に通うようになって子供の読解能力が著しく低いことを担任の先生より指摘され、このままでは一つの言語でさえ、社会生活を送れるレベルに達しない可能性が有ると知り、途方にくれていました。 夫の同僚でカリフォルニア駐在の方より言語教育学ご専門のキャシー先生をご紹介受けました。フランス語圏でもあり、小学生から英検を受ける人は少なく、また受験は英国まで行かなくてはならないため、相当な負担となります。英検の受験予定はなかったのですが、といいますか、とてもそんなことが実現することなど想像もできず、ただただ親子での日本語の会話が成り立つこと、論理的な話し合いができることが目標でした。キャシー先生にカウンセリングを依頼し、母国語を伸ばしながら、英語の能力も同時に身につける学習スタイルの提案を頂きました。フランス語も、と思ったのですが、どの言語も中途半端で、一つの言語で文章が書けず、話せず、意思疎通ができないことが増えてきた状態でしたので、夫と話し合っていつでも日本に帰国して日本の学校に通えるよう、母国語は日本語を柱とし、英語が第一外国語、として理解力を伸ばしていくことを決め、レッスンをお願いいたしました。

キャシー先生に出会って初めて勉強の仕方を教わりました。それまで学校の課題をただただなんとなくこなし、答え合わせをする、ということだけでしたので、日本語と英語をどのような比重で漢字は外国ではののような学習方法で行えばいいのか、基本中の基本から教えて頂き、毎回目から鱗でした。本当に根気よくきめ細かい指導をして頂きました。最初は小学校低学年の日本語の教科書もまともに音読できず、呆れられたと思います。それでもキャシー先生は毎回励ましてくださり、自宅でやること、レッスンでやることと、親と先生との二人三脚での学習スタイルが始まりました。最初は課題が多すぎると感じ、語彙の暗記の宿題をこなすことがとても大変でした。60分の授業を週2回受けていました。1日は長文読解問題(日英)、1日は語彙とエッセーと時事問題のような世界でおこる社会問題のディスカッションでした。時間が無駄にならない授業計画を毎回立てて頂き、大変細やかな指導には頭が下がりました。 キャシー先生は授業時間以外にも授業計画、授業準備に相当な時間を割いてくださっているのが毎回わかり、大変ありがたい気持ちでした。日本語の能力を上げることで、英文の読解もできるようになっていくというプロセスが親にも手を取るようにわかりました。また子供の能力をよくわかってくださっていたので、怠けた時はすぐにバレ、厳しく指導されたり、気の抜けないレッスンでした。それでもとても頑張った週は褒めてもらい、成果が見えた時もすぐ報告してくださり、本当に良くご指導して頂きました。レッスン後に送られてくるレッスンレポートは毎週とても詳細で、レッスンに同席していなくても何があったのか、充分に伝わる内容で、何を強化したらいいのか、何を認めたらいいのか、よく伝わりました。

とはいえ、結果がでてくるまではは本当にこれでいいのか?と不安を抱えながらのレッスンでした。小さい子供に週2回レッスンし、異国にいながら、日本語をメインに勉強し、ベルギーでは公用語ではない英語を学習することが果たして子供にとって負担すぎはしないか、という不安です。でもじゃあどうする?となると、信じて進むしか無い。という結論に達するので信じて毎日課題をこなしました。ある時から、普段の会話の中で、語彙が増え、状況をよく理解してロジカルに話すことが少しづつ多くなり、担任の先生との面談でも理解力がついてきたことを褒めてもらい、周囲に認められるようになって、本人も自信がつき、親も迷うことなく指導通り、宿題をこなし続けることができました。でも本当に長い道のりに感じました。

一番大変だったのは毎週の語彙の暗記と、エッセーです。エッセーは最初は書けなかったので、半年間は課題をもらってその内容を一緒に調べていく作業。半年経ってから少しづつエッセーを書き始める。とても英検のエッセーが解けるレベルにもいませんでした。語彙は日本語でも英語でも覚えなくてはならず、単語の意味からやらないとわからないことばかりでフラッシュカードを作っても貯まるばかりで、膨大な量のカードを常に持ち歩く生活でした。フラッシュカードには絵を書いたり、例文を書いたりとカードもだんだん大きいカードになっていきました。

英検受験は予定していなかったのですが、目標を持つことは励みになり、英国観光も含め、家族で英国へ2級と準1級の受験に行きました。以前でしたら、90分の筆記と25分のリスニング問題などとても集中して解ける日がくるなどと想像もできなかったのですが、できるようになっていました。当日は緊張と疲れとでぐったり、食欲もなく、不憫にも感じました。合格を手にした時の大喜びする子供の姿を観て、本当に信じて、頑張ってきてよかったと、親子して抱き合いました。 それと不思議なことなのですが、フランス語は特に家庭でやっていたわけではなく、学校の授業だけだったのですが、フランス語もよく理解し、読解もできるようになっていました。オンライン授業に不安を持っておられる方、何も心配ありません。対面式とほとんど変わらないレッスンな上、驚かされるほどきめ細かい指導をしていただけます。

米国は東海岸にしか行ったことがないため、次回は必ず西海岸へ行って、キャシー先生に一回直接指導していただきたいと思っております。本当に親子共々ここまで育てて頂きまして、ありがとうございました。

Mrs.Cathyの感想: 本当によく頑張る親子でした。最初言葉が通じているのかどうかもわからず、確認しながらの作業でしたが、だんだんと効果が見え始め、いろいろなことがわかるようになりました。年齢も臨界期というギリギリの時に依頼があったため、すぐに開始したことも良かったと思います。それにしても思い起こすと目頭が熱くなるほど、色々なドラマがあった家族です。当初の頃の作文やEssayを読み返すと、文章になっておらず、何が書かれているのかもわからないところから、世界に通用するEssayが書けるようになり、感無量。 目標が成就して本当に良かったです。

San Francisco

英検・TOEFL対策
中学・高校受験の​英語指導

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Mrs. Cathy

清泉女子大学、聖心女子大学大学院にて英語教授法を学び、目白大学英文科助手(現在の助教に相当)の期間、英検二次試験教官を経験。その後文科省職員として東京大学医学部に勤務。渡米後、Language Arts in Palo Altoにて教鞭をとる。Cathy English代表、サンフランシスコ日本語補習校中高部勤務経験有。

J-Weekly 毎月第3週、教育欄にコラム掲載中

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